【開催案内】 3/19 R6年度小角散乱< 実験デザイン解析>研究会

R6年度小角散乱< 実験デザイン解析>研究会

1. 主催:中性子産業利用推進協議会
     茨城県
    (一財)総合科学研究機構(CROSS)

2. 開催日時:2025年 3月19日13~17時
3. 開催方式:ハイブリッド(Zoom)
4. 会  場: エッサム神田 1号館5階イベントホール2

5. 研究会の趣旨
金属、セラミックス、高分子からなるさまざまな「製品」について、原子炉、加速器の中性子施設で小角散乱の測定を行うためには、申請書の作成、試料環境などの準備が必要です。また、実験後に待ち受ける「データリダクション」、「データアナリシス」に必要な小角散乱の基礎知識が必要です。本研究会では、“手軽に”そして“おおらかに”中性子が利用できるように、「実験準備」と「データ解析」の双方に力点を置き、ユーザーの皆さんと共に議論、情報交換をして行きたいと思います。相補的な計測技術が一つの研究会で勉強できるように、X線との共通点、中性子線の特殊性などに触れながら、最新の電子顕微鏡の観察技術も学びます。今回は「X線に学ぶ」というテーマで放射光からラボX線の小角散乱についての最新情報に関する講演をお願いしました。

6. プログラム
13:00-13:10 開会挨拶 小泉 智 (CROSS中性子産業利用推進センター)

13:10-13:40  「X線小角散乱データに基づいたナノ構造可視化の試み」
         表 和彦 (株式会社リガクX線研究所長 )
X線小角散乱は,ナノメートルオーダの構造解析に有効な方法として知られているが,解析結果は,平均粒子径,フラクタル次元,相関距離,といった単純な特徴量を抽出することで止まってきた.一方で、先端半導体デバイスや、燃料電池触媒などの複雑なナノ構造解析では実空間構造を知りたいという強い要求がある.本講演ではリガクが進めてきた構造可視化の解析例を紹介する.

13:40-14:20 「その場SWAXS測定と共鳴散乱の利用:金属材料を中心に」
         奥田浩司 (京都大学 教授)
金属構造材料の強度を決める析出過程と、結晶・格子欠陥を調べる手法として、その場小角高角同時測定法と、異常分散効果の利用について紹介する。

14:20-14:30 休憩

14:30-15:10  「生命科学研究におけるX線と中性子線の相互利用」
         八木直人 (東北放射光)
タンパク質等の中性子散乱実験では重水素を用いたコントラスト変調が用いられるが、本講演ではX線散乱実験におけるコントラスト変調の方法について、東北放射光施設(Nanoterasu)の話題も含めて講演する。

15:10-15:50 「SPring-8における小角X線散乱ビームライン利用について」
        増永啓康 (SPring-8)
次世代光源SPring-8 IIにむけて小角X線散乱ビームラインの再編がなされており、主軸となるビームラインはそれぞれの性能を生かした整備が進んでいる。特に小角散乱BL40XUは大改造がなされており、2025年度10月から利用に向けて機器が設置されつつある。ユーザー利用に向けてそれぞれのビームラインの特徴と今後の計画について説明する。

15:50-16:30 「最新のラボ用小角X線散乱装置の紹介」
        高崎祐一 (アントンパール)
1957年にアントンパール社がOtto Kratky博士と協同で世界初のラボ用小角X線散乱装置を開発・販売開始してから、60年以上の時間が経過した。本発表では、アントンパール社がこれまで開発してきたラボ用小角X線散乱装置の歴史と電動化・自動化の進んだ最新機種の特徴を紹介する。

16:30-17:00  閉会挨拶 CROSS中性子産業利用推進センター  峯村 哲郎

7. 参加費:無料です。

8. 申込方法:以下の申込フォームからお申し込みください。 
    https://forms.gle/EtZrVmJ4o4wYbr7b7
    
9. 申込締切 2025年3月12日(水)
アンケートのお願い:本研究会終了後にアンケートをお願いしています。
ご協力をお願いいたします。


【連絡先】
中性子産業利用推進協議会: 小室 又洋  m_komuro@cross.or.jp
CROSS中性子産業利用推進センター:峯村 哲郎 t_minemura@cross.or.jp

2025年02月07日